姜小青 ときどき日記 2006年3月13日(月)

半年前から準備してきたリサイタルの日がついにやって来ました(^O^)

昨夜はアメリカにいる恩師から励ましのお電話を頂いて、いろんなアドバイスを受けました。またよく眠れるエクササイズまで教えて頂きました。おかげで昨夜はぐっすりとよく寝れましたわ。

今回のリサイタルでは贅沢なことがいくつがありました。もちろんゴージャスな出演者以外のことですよ。例えば売れっ子のメイクさんが来てくれたり、第一部では二台の古箏を使って3回も交換したり、そして、いつもより多めに着替えたりしましたわ…。

でも、先日のリハーサルの日から唯一心配だったのは古箏の音が小さいのではないかな〜ということでした。今回の東京文化会館小ホールは生の音を活かしてくれる会場なので生音で演奏しようと前から決めていましたが、ピアノ、チェロ、フルート、ギター、パーカッション、そして、二胡の音と比べたら、やはり古箏の音量は弱かった‥!自分の音が聞こえないのは一番辛いです。そういう訳で、急遽私用のモニターをホールから借りることにしました。私も生の音で弾きたいたいのですが…仕方ない、せめてモニターの音色を少しでも原音に近づけようと、スタッフに注文し続けていました。

三時からのリハーサルは順調に進んでいきました。でも終ったのはもう6時直前!さて、チューニングしなくちゃ!一部では7曲中になんと、7つの調に転調しないと行けないので大変だ!チューニングする時間がもっと欲しいと心の中で叫びながら、もくもくとチューニング作業に専念していました。メイクの松浦さんって本当に楽しい方です。髪の量が多い私に対して、量が多い方がやりやすいわと笑いながら言ってくれました。

7時定刻に幕を開けました。先ずソロから、『高山流水』。そして、チェロの四家さんとパーカッションの馬さんを迎えて『ムカーム散序と舞曲』。次にフルートの高桑さんとギターの永島さんを迎えて、『Winter Sky』。一曲ずつ、いい緊張の中で、またすばらしい皆さんのサポートの中で進んで行きました。

さて、ここからは素敵なゲスト二胡のジャーパンファンさんを呼びます。ジャーさんの登場により、会場から大きな拍手が聞こえてきました。さすが人気者(^O^)!二人で昔からよく二重奏で弾いていた『漁舟唱晩』、そして、私は初めて伴奏に挑戦する『河南小曲』の二曲を演奏しました。ジャーさんとのトーク中、私の年齢に関わるような一瞬もあって、ハラハラさせられましたが、とても楽しいひとときでした。

今度はあの京劇の曲『夜深沈』の出番です。京胡でよく演奏される名曲に古箏で挑戦します。馬平さんの大きな太鼓のリズムから始まりました。本当にすごい!ホール中に太鼓が響き渡り、ドンドン早くなるリズムからすごいパワーを貰いました。馬さんもすごい。そうそう、この曲のため、友人から赤い上着を借りて真っ赤なスカートに着替えた私は心の中から燃えたような気持ちになりました。

第一部の最後、私にとって思い出の詰まったあの『ラストエンベラー』を弾かせて頂きました。坂本さんはもし会場にいたら、喜んで貰えたでしょうか?

第二部はソロ『彝族舞曲』で始まりました。ひき続き、本日私のリサイタルに駆け付けて下さった音楽家城之内ミサさんのご登場です。城之内ミサさんはご存じの通り、数々の名曲を生み出していらっしゃった方で、私の『悠』のアルバムでは作曲とプロデューサーもして下さいました。ミサさんは年間何百もの曲を書かれてますので、私はよくミサさんにどうしてそんなに作品を作れるの?と問い掛けたりしました。本当にすごい人ですね。ミサさんのご登場でまた観客から拍手が巻き上がりました。まずミサさんとあのTBSニュース番組のテーマ曲『イブニングファィブ』をジョイントさせて頂きました。それから、ここで初めて出演者全員が揃って『Asian Wind』。また話題のTVドラマ主題歌を含んだメドレー『チャングムの誓い〜五木の子守唄〜太湖船』。そして最後の曲ミサさんが作って下さった古箏協奏曲『幻華』を今日のメンバー編成用に新たにアレンジしてくださいました。そしてアンコールにはソロで自分のオリジナル曲『風のように』を弾きました。

本当にあっという間に終ったようなリサイタルでしたがでもとても楽しくできました。私にとって、「今日までそして、これから」のテーマに合ったリサイタルになったでしょうか。これからももっと努力しもっと挑戦する気持ちになりました。

すばらしいホールの中、すばらしい共演者に囲まれて、またすばらしいスタッフたちとご一緒できたことを本当に幸せに思います。また寒い中、お忙しい中、御来場の皆様に感謝、感謝いたします。本当にどうもありがとうございました m(_ _)m

さて、明日から琴姫のロシア公演へ行きます。寒さに負けず頑張って来ますね(^-^)

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